What is Hemp?
Sorazora出店中、たまにお客さんから聞かれる質問です。UKでもHempという言葉を知らない人、たまにおられます。...とはいえ、私も先日の
Lode Star Festivalでの出店でその質問を受けた時、ネイスンフォローなくして上手く英語で説明できない事を改めて自覚しました。(シーズンももう終わるっていうのに...)
という訳で、いざ次来るその時に備えよ!! と意気込み机上で再勉強丸二日。笑。せっかくだから記事にして、このブログを読んでくれてる人ともシェアできたらと思います。今さら。ではなく今から。という気持ちでぜひ。
「ヘンプ」をGoogleで検索するといちばんに来るのが
ウィキペディアの「アサ」。「麻(アサ)」、「大麻(タイマ、オオアサ)」とも言います。日本人にも馴染みのある「麻繊維」こそがヘンプであり、また、テトラハイドロカンナビノール(THC)という精神作用のある成分が比較的少ない植物そのものの名前でもあるようです。
で、そのヘンプに、私を含めなぜこんなにまでこだわって活動している人が多いのか。ヘンプの何がいいのか?だからヘンプが何をするのさ。というもやもやした疑問を解消すべく、web上にある参考文献を再度読みあさってみたので、ここで一度まとめておきます。
*自分なりの解釈と言葉、経験を交えて、文献を参考にまとめたものです。また、記述した数値に関しては、文献によって多少ずれがあったので大体これくらい、と目安にするくらいで解釈して下さい。
ではいざ!
世界の環境問題にHempが効く理由。
いち。ヘンプは地球上の最も古い産業のひとつ!!
それを裏付ける事実として、7,000~10,000年以上前のものとされる遺物としてヘンプ生地の小片が見つかった事などあります。史上最古の繊維として発見されているのは亜麻(リネン/フラックス)(*参照
AFPBB Newsの記事)とされていますが、ヘンプもずいぶん昔から長い間人類と生きてきたわけです。それだけ持続可能という歴史的事実があるのです。
に。ヘンプの繊維は長くて強い!!
種まきから収穫まで110日程で3~4メートルにも成長するスーパー植物。空に向かってまっすぐと大地に生える太くたくましい茎からは、それはそれは長い繊維が取れる。繊維が長ければ長いほど丈夫で質のいい糸ができる。コットンより遥かに強度があり、吸収性にも優れている。いずれは地球に還っていく素材。もちろん自分自身が、そして自分の周りの人たちが何年も着れるような丈夫な服を作りたい、そう思って辿り着くとこ、やはりこのヘンプ。服飾繊維としては絶対に見逃せナイ。
さん。ヘンプシード(麻の実)は食品としての栄養価が高い!!
植物性タンパク質の王者である大豆(100g中35%)に匹敵するのがこの麻の実(100g中33%)。食物繊維も多く含んでいる為、胃腸をきれいにしてくれるなど薬効のある健康食品としても評価が高い食物なのである。
よん。ヘンプは有機栽培に最適!!
農業で認識される約100種の害虫の内、ヘンプにつくのはわずか8種。世界中の農業で大量に使用され自然破壊どころか人間への健康被害すら引き起こしている殺虫剤や除草剤などの使用を一切必要とせず栽培ができる。 さらに栽培上、コットン栽培のように水を多く必要としない。ちなみにネパールの山奥のヘンプは自生しているものですが、人間の手助けなくすくすく育っていると聞きます。ヘンプという雑草は生命力が強くたくましいのだ。
ご。ヘンプはバイオマス資源としても有効、活躍中!!
バイオマスとは、自然界で起こっている現象(太陽光とか風力)を利用した何度でも使える資源、つまりは再生可能エネルギーのこと。
HEMPCAR TRANSAMERICAによれば、4ヶ月間で1エーカー(サッカーグラウンドの半分)につき10トンものバイオマス資源がつくれるとの事。ここ数年フェスでもよく見かけるようになった、植物性でんぷんから製造されているプラスチックカップなどの原料でもあるコーン生産などで、食料を燃料として消費する事に対する世の懸念というのも、
今ある休耕地にヘンプ栽培を始めていく事で回避できるのでは?
ろく。ヘンプシードオイルはバイオディーゼルの原料にもなる!!
麻の実から抽出される油は、車社会の最重要課題でもある化石燃料に変わるバイオディーゼルの原料としても使用できる。昨今バイオディーゼル燃料の需要が高まり、原料を確保する為に行なわれたやし畑の開発などで問題を引き起こしている森林伐採の問題もまた、休耕地でのヘンプの栽培で防ぐ事はできないのだろうか。
なな。ヘンプは製紙にもなる!!
ヘンプは製紙原料として木材より多くのパルプを製造でき、水質汚染の要因のひとつでもある強い漂白剤の使用を減らせるという。その他、無酸化工程で年月と共に紙が黄ばまなくなる。木材からできた製紙よりもリサイクル可能回数が多く、しかもかなり丈夫。またヘンプペーパーの歴史も1500年〜2000年程前までさかのぼる。
はち。ヘンプは絶縁材(インシュレーター)としても活躍中!!
音や熱の移動を妨げる絶縁材として、建築分野で注目されているエコ素材である。日本国内の建築木材の大半は海外の森林を伐採して輸入されている。外国の会社が日本にやってきて森林を切り始めたら日本国民はどう思うかな。森はあらゆる生命体のホームです。ヘンプでお家を作りましょう♪
きゅう。ヘンプでプラスチックが作れる!!
ヘンププラスチックは麻の実でも油でもなく、繊維を原料に作られる。土にも還るしリサイクルもできるという。自然破壊を進行する最大の要因である石油化学産業の代替としても、ヘンププラスチック産業が最も環境破壊を軽減できるとも言われている。
このように、現代の環境事情においてヘンプの有効性は非常に高い事が分かる。
分かっちゃいるけど... 避けるにもなかなか避けられない現状の石油プラスチックの普及と消費といったらほんとにスゴイ。しかし毒性の強い石油化学製品をこのまま使い続けてもいつかは終わりが来る。し、こうしている間もどんどん世界を悩ます環境汚染は進行している。正直個人的にはヘンププラスチックへの興味はまだ「少なからずある」程度ですが、石油ベースのぷらすちっくに比べたら確実に環境破壊の軽減はできそうですよね。
Hempで全部まかなっていこうなんてきっと誰も思っちゃいないし、ありがたい事に価値ある自然素材はこの世にわんさかある。それぞれの地域でそれぞれの意や用途にかなう最適の素材を資源にしつつ、Hempの有効性を評価していく世界がそろそろ来てもいいのでは?
そもそもこんな有効性のあるすばらしい植物を、政府の許可がないと栽培しちゃいけないのは何でなんだろう???
考えられる理由のひとつは、マリファナとして知られるCannabisには精神作用がある故、ドラッグとして非常に厳しく取り締まられているという世界の現状がある。日本語で明記するとHempもCannabisも識別なく【麻、大麻】と訳される事が多いし、テレビのワイドショーやニュースでこれでもかと叩かれは悪者に仕立てれている大麻の存在。もう少しいい所みてあげてもいいんじゃない?
UKでは70年代のヒッピームーブメントの名残もあってか、大麻を吸ったらどうなるか、という知識が経験としてかなり人々の心に残っているように思う。ドラッグとしての使用については割と警察の取り締まりがゆるい。そもそもマリファナを吸って暴れ出す人もまず居ないし、アルコールが作用するように、かっとしたり、けんかなどの攻撃的な行動を取るような事はない。むしろその精神作用で心身がリラックスして、ニコニコと穏やかに過ごす人が多いと認知されているのもここUKでは確かな事実である。精神作用があるにしろないにしろ、麻そのものを摂取する事で人体に有害があるという事実を裏付ける話も文献にも、いまだ私は出会った事がない。
Cannabisは医療用大麻としても様々な疾患に有効性がある、と世界各地の研究で次々と明らかになっているという事実も決して忘れてはいけないですね。古来から人類と共存してきた立派な漢方薬です。
そしてもうひとつの理由と思われるのが、石油化学産業の存在。こんなに環境破壊が進んでる現状でも、まだまだ油田掘っちゃってるしね。そして私たちも消費し続けているしね。お互いを批判するばかりではなく、良くなる事にみんなで全力を注ぎませんか?自己利益に突っ走るのはもうやめませんか?
あらゆる生命体を育む地球。
それに対して様々な自然環境の破壊活動を行なう人類。
HEMPは地球と人類を平和につなぐ架け橋となるのか。そして未来の救世主になってくれるのか。
その答えを見つけるには、人間ひとりひとりが麻の有効性事実を素直に受け止め、積極的に生活や身近な社会に取り入れていく事が、社会全体の潜在意識を少しずつ変えていく第一歩になるのではないかと思います。
参考;
P.S.
HEMPについて勉強してる間になんと日本にいるitoちゃんも同じタイミングでHEMPの事を書いたBlogをUPしてた事が今日の糸ちゃんメールで発覚!! 打ち合わせなしでもばっちりですな〜♪この3日間で「偶然の一致」まさかの二回目です。すごーい!!
てな訳で、ito吉さんのブログ記事もぜひチェキラ〜♪